プライスアクションで人気のピンバー(Pin Bar)ですが、今回は人気のインジケーター紹介とピンバーを使った手法を検証してみました。相場の節目となるサポート・レジスタンス付近でピンバーが確認できれば、反転サインと考えセットアップやトリガーの1つに加えるトレーダーもいます。
ピンバー(Pin Bar)とは?
ピンバーの定義はトレーダーによって違いがありますが、一般的にはローソク足のヒゲが実体の3倍以上であればピンバーと認識します。
チャート上のピンバーをシグナルで知らせる無料インジケーター、pinbar-detectorとpin-barを紹介します。
pinbar-detectorのダウンロードと設定
pinbar-detectorはニコちゃんマークでピンバーを知らせてくれるインジケーターです。
サインを表示したときにアラートを鳴らしたりメールへ知らせることもできます。実体とヒゲのサイズ調整など、細かくパラメータを設定できるのでピンバーを検知するインジケーターとしては優秀です。
pin-barのダウンロードと設定
こちらのインジケーターは、矢印でピンバーを知らせてくれます。先の紹介した pinbar-detector よりも敏感にピンバーを検知する設定になっています。
ピンバーを使ったトレード手法
ピンバーの手法として、プライスアクションの単体として使用するというよりは組み合わせで使用するほうが効果的です。
例えば
ピンバー+サポレジライン
ピンバー+サポレジライン+トレンド系指標やオシレーター系指標
スキャルピングやデイトレードの短期足(1分や5分足)でピンバーをチェックしているトレーダーもいますが、短期足のピンバーはダマシが多く難易度は高めです。初心者であれば1時間足以上のピンバーをセットアップやトリガーに加えると勝率が上がりやすくなります。
ピンバー手法はバックテストで優位性があるのか?
ピンバーを利用した手法が優位性があるのかバックテストで検証してみました。
ユーロドル 1時間足 約5年間のバックテスト結果
【検証①】
ピンバーサインのみを使い、リスクリワード2:1(リミット・ストップ)で検証した結果
何もフィルターを入れずに純粋にピンバー確定でエントリーをして、リスクリワード2:1(リミット:ストップ)のトレードでは見事に右肩下がりの結果になっています。ピンバー単体のトレード手法はお勧めできず、マルチタイムフレームでのトレンド判定や、フィルターは必要です。
【検証②】
トレンドフィルターとして上位足のSMAを追加して、下位足のピンバーをトリガーとした手法をバックテストしてみました。
上位足のSMAをフィルターとして加えることで、損失は減りグラフも緩やかな右肩下がりになっていますが、このシンプル手法では優位性はなさそうです。
【検証③】
最後は上位足SMAをトレンドフィルターにして、ボリンジャーバンドとピンバーをトリガーにしたロジックを検証してみました。
こちらの手法も優位性があるとは言えない結果に。
ピンバー手法を検証してみた感想
今回のピンバー手法の検証は、あくまで1つのメジャー通貨ペアを1つの時間軸で検証したにすぎません。通貨ペアを変えたり日足や4時間足で検証していけば結果はよくなる可能性もあり、ピンバーが全く使えないということではないので勘違いしないでください。実際に過去検証において、ピンバー+3つのテクニカル指標の組み合わせではかなり良い成績の事例もあります。
検証してみてはっきり言えることは、単体のピンバーだけをトリガーとして勝ち続けることは難しく、サポレジやテクニカル指標との組み合わせで優位性あるロジックを作る必要があります。
ネット検索をしていると、ピンバーを使った最強手法や優位性のある手法と根拠もなしに紹介しているブログが目立つように感じます。当たり前かもしれませんが、8割~9割のブログやサイトでオープンに紹介されている手法は、実際にバックテストしてみるとわかりますがほぼ優位性はありません。
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