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フィボナッチの引き方と使い方【超初心者ガイド】わかりやすく解説

テクニカル分析のお勉強

フィボナッチとは?

フィボナッチとは、13世紀にイタリアの数学者レオナルド・フィボナッチによって紹介された数列です。この数列は自然界の様々な現象に現れ、市場の動きにおいても重要な役割を果たします。FXや株式投資では、フィボナッチ数列を基にした「フィボナッチ・リトレースメント」、「フィボナッチ・エクステンション」といったツールが、価格のサポートやレジスタンスレベルを予測するために使用されます。

この記事では、これらのフィボナッチツールの基本から、実際にチャートに適用する方法までを、初心者でも理解できるように解説します。

フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクステンションについて

  • フィボナッチ・リトレースメントとは
    トレンド相場などで押し目や戻り目を見極める際に利用するツールです。主にエントリー時に使用したり、トレンドの継続やトレンド転換時に使用します。
  • フィボナッチ・エクステンションとは、
    主に利益確定ポイントを見つけるために使用します。
    N波動のABCDを理解していれば簡単です。
    上昇の波のA(安値)B(高値)C(押し目)→D(ターゲット)。
    下降の波のA(高値)B(安値)C(戻り目)→D(ターゲット)。

トレーダーがフィボナッチを使用する理由

フィボナッチ数列の比率は、市場の心理と自然なリズムに密接に関連しています。多くのトレーダーがフィボナッチレベルを注視しているため、これらのレベルは自己成就的な性質を持ちます。つまり、多くのトレーダーが同じレベルで売買を行うことで、予測が現実のものとなりやすくなります。この心理的な側面と数学的な正確性が、フィボナッチを市場分析において強力なツールとしています。

フィボナッチ・リトレースメントとは

フィボナッチ・リトレースメントは、価格が一時的に逆方向に動く(リトレースする)可能性のあるレベルを見つけるために使用されるテクニカル分析のツールです。

上昇トレンドの場合は、高値の位置にフィボナッチのレベル0%を合わせ、安値に100%をあわせて引きます。そうすることで、意識されやすいレベル(23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6%)が自動で引かれます。特に38.2%、50%、61.8%のレベルは意識されやすいので覚えておきましょう。

黄色いウサギ
黄色いウサギ

フィボナッチ・リトレースメンとは

上昇トレンドなら押し目を探すときに使い、
下降トレンドなら戻り目を探すときに使うよ。

なぜフィボナッチ・リトレースメントが重要なのか?

  1. サポートとレジスタンスの特定: トレーダーはフィボナッチ・リトレースメントを使用して、価格が反転する可能性のあるレベルを特定します。これらのレベルは、売買の決断を下すための重要な指標となります。
  2. トレンドの確認: 価格が特定のフィボナッチレベルでサポートを見つけるかレジスタンスに遭遇すると、これはトレンドの持続性の強い兆候と見なされます。
  3. リスク管理: エントリーとエグジットのポイントを事前に計画することで、トレーダーはリスクを管理し、損失を最小限に抑えることができます。

フィボナッチを使いこなすことで、エントリー、エグジット、ストップのすべてを2種類のフィボナッチツールだけで完結することもできます。

フィボナッチ・リトレースメントの引き方

上昇トレンドと下降トレンドの引き方

フィボナッチリトレースメント

上昇トレンドの場合
1,安値に100%をあわせる。
2,高値に0%をあわせる。

上昇してきたローソク足に対して、高値の位置から何%の押し目で反転(意識される)のかをフィボナッチ・リトレースメントのレベル(23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6%)をチェックする。

下降トレンドの場合
1,高値に100%をあわせる。
2,安値に0%をあわせる。

下降してきたローソク足に対して、安値の位置から何%の戻り目で反転(意識される)のかをフィボナッチ・リトレースメントのレベル(23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6%)をチェックする。

フィボナッチ・リトレースメントで反転場所を確認して、エントリーをしたら、次に気になるのは決済ポイントがどこなのかということですね。そこで登場するのが、フィボナッチ・エクステンションです。

フィボナッチ・エクステンションとは

決済ターゲットを探すときに使用します。
N波動のABCの3つのポイントからDとなるターゲットを見つけていきます。

フィボナッチのエクステンション

フィボナッチエクステンションの引き方と使い方

フィボナッチ・エクステンションでよく使われるレベルは、FE61.8%、FE100%、FE161.8%、FE261.8%、FE423.6%のレベルです。実践レベルでトレードしている場合だと、AとBの位置は早い段階で分かっていますが、押し目や戻り目となるCの位置の特定は、フィボナッチ・リトレースメンとを活用しながら、反転を見極めていくようになります。

フィボナッチエクステンションの引き方

フィボナッチエクステンション

上昇トレンドの場合の引き方
1,Aとなる安値が始点。
2,次にBとなる高値。
3,最後にCとなる押し目。

フィボナッチ・エクステンションのABCを引くことで、ターゲットとなるCが表示されます。

下降トレンドの場合の引き方
1,Aとなる高値が始点。
2,次にBとなる安値。
3,最後にCとなる戻り目。

フィボナッチ・エクステンションのABCを引くことで、ターゲットとなるCが表示されます。

トレンドの識別(トレンドの継続とトレンド転換の見極め方)

フィボナッチリトレースメントを効果的に使用する第一歩は、明確なトレンドを識別することです。トレンドは市場の方向性を示し、上昇トレンドでは高値と安値が連続して上昇し、下降トレンドでは高値と安値が連続して下降します。ダウ理論の考え方ですね。このトレンドを識別することで、フィボナッチリトレースメントツールを適切な位置に配置する基礎が築かれます。

黄色いウサギ
黄色いウサギ

トレンドの継続はダウ理論の基本を学ぼう。
トレンド転換時は、トレンド最後の押し安値や戻り高値をチェックしよう。

トレンド最後の押し安値や戻り高値をブレイクしてきたら、ひとまずトレンド終了を疑うことが大切です。もちろん押し安値や戻り高値をブレイクしたからと言って、かならずトレンド転換するわけではなく、トレンド継続も頻繁にあります。これは過去検証をしていけばわかります。あくまで1つのトレンド転換のサインですが、これを知っておくのと知らないのとではトレード戦略に大きく影響してきます。

実際のチャートで確認しながらトレンド転換を学習していきましょう。

上のチャートは、下降トレンド(高値と安値の切り下げ)から、戻り高値をブレイクしたポイントにマルを描いています。下降トレンド中の戻り高値ブレイクは、あくまでトレンド転換時に確認できる1つのサインにすぎませんが、ここを意識しているトレーダーと、意識してないトレーダーとでは、結果に大きく差がでます。

下降トレンドの戻り高値をブレイクしたときに重要なことは、トレンドの継続を疑い、3つの戦略を組み立てて、どのような動きにも対応できるように準備をしておくことです。

3つの戦略とは?
1,トレンドの継続
2,トレンド転換
3,レンジ

トレンド発生中はトレンド方向へ仕掛けるというのが基本ですが、トレンド継続の根拠が崩れた時点で、目線を切り替えられないトレーダーは安定したパフォーマンスを維持することは難しくなるはずです。

その後の動きをチェックしてみましょう。

反転の見極め方の基本(エントリー含む)

初心者の方や経験の浅いトレーダーは、どこで反転するのかの見極めが難しいと思います。そういったときは、下位足のリターンムーブ(ロールリバーサル)を意識することで失敗を減らすことが可能になります。

リターンムーブ(ロールリバーサル)とは

リターンムーブ(ロールリバーサル)

リターンムーブやロールリバーサルという言葉聞いたことがあるかもしれませんが、考え方は基本的には同じ事ですが、調べてみるとリターンムーブは、価格がある方向への大きな動きの後に、その一部を短期的に戻す(リトレースする)動きを指すようです。ロールリバーサルは、短期・中期・長期において、何度も意識されていたサポートレベルとレジスタンスレベルの役割が逆転する現象を指すようです。

ここでは短期的な価格の戻りを伝えたいので、リターンムーブと書きます。

反転を見極める際に役立つリターンムーブについて

リターンムーブでエントリーするトレード手法

フィボナッチ・リトレースメントを引いて上昇の押し目を待っているとした場合、何も根拠なしに短期的な動きに飛び乗っていては、逆の動きで耐えることができずに損切になるケースもあると思います。上図のように、下位足でも戻り高値をブレイクした後のリターンムーブを待つことで、ストップ幅も狭くすることができ、リスクリワードがいいトレードをすることが可能になってきます。

初心者トレーダーの方や経験の浅い人は、このリターンムーブの基本的な考えを徹底していくことで今よりもトレードが圧倒的に上達すると思います。

ぜひ過去検証でもリターンムーブを練習して、マスターしてみてください。

開始点と終了点の選び方

フィボナッチリトレースメントツールを使用する際の最も重要な側面の一つが、開始点と終了点の選択です。選択した高値と安値は、見ている時間枠において意味のある価格の動きを表している必要があります。一般に、より長い時間枠での高値と安値を使用すると、より信頼性の高いリトレースメントレベルが得られます。

フィボナッチの使い方:トレード戦略

サポートとレジスタンスレベルとしてのフィボナッチリトレースメントの解釈

フィボナッチリトレースメントレベルは、価格が一時的に反転する可能性のあるサポートやレジスタンスのポイントとして機能します。これらのレベルを理解し、適切に解釈することは、トレード戦略を構築する上で重要です。価格がこれらのレベルに達した際には、トレーダーは反転のサインを慎重に監視し、他のテクニカル指標やパターンと組み合わせてトレードの決断を下します。

フィボナッチレベルを使ったエントリーとエグジットポイントの決定方法

フィボナッチリトレースメントレベルは、エントリーやエグジットの戦略を計画する際にも有用です。一般的なアプローチとしては、価格が重要なフィボナッチレベル(特に61.8%や38.2%)に達し、そこで反転する兆候を示した場合にエントリーを考えます。エグジット戦略に関しては、次の重要なフィボナッチレベルや、利益確定のための具体的な目標価格を設定することが一般的です。

ストップロスと利益確定の設定の例

リスク管理はトレードで成功するために不可欠です。フィボナッチリトレースメントを使用する際、トレーダーはストップロスを設定して潜在的な損失を限定する必要があります。一つの方法は、エントリーポイントの直下または直上のフィボナッチレベルにストップロスを設定することです。利益確定については、次のフィボナッチレベルや、トレンドの継続性に疑問が生じるサインが見られた場合に利益を確定させることが推奨されます。

フィボナッチを使用する上での一般的なアドバイス

  • 長期的なチャートをチェックする: フィボナッチツールを使用する前に、より長期的なトレンドを理解することが重要です。長期的な視点からフィボナッチレベルを描画することで、より信頼性の高いトレーディングシグナルを得ることができます。
  • 複数のタイムフレームを分析する: 短期的なチャートと長期的なチャートの両方でフィボナッチツールを使用し、異なるタイムフレームで同じレベルがどのように機能しているかを観察します。これにより、エントリーとエグジットの決定においてより高い確信を持つことができます。
  • 市場のフィードバックに注意する: フィボナッチレベルに到達した際の市場の反応を観察し、そのレベルが実際にサポートやレジスタンスとして機能しているかを確認します。価格がフィボナッチレベルを突破するか、反転するかによって、トレーディング戦略を調整します。

市場の異なる状況でのフィボナッチの応用方法

  • 高ボラティリティ時の使用: 市場が大きく動いている時は、フィボナッチレベルがより重要な役割を果たすことがあります。高ボラティリティ時には、より広い価格範囲にフィボナッチを適用して、大きな動きに対する潜在的な反転ポイントを特定します。
  • トレンドの転換時: トレンドが転換する可能性がある時には、フィボナッチ・リトレースメントを使用して、新たなトレンドの潜在的な始点となるサポートやレジスタンスレベルを見つけます。

どのような時にフィボナッチが役に立たないか

  • 横ばいの市場: フィボナッチツールはトレンドがはっきりしている市場で最も有効です。市場が方向性を持たずに横ばいを続ける場合、フィボナッチレベルは有効なサポートやレジスタンスとして機能しにくくなります。

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